エンタメのはなし

【食戟のソーマ】なぜ幸平創真は感情移入できない主人公なのか?

2016年8月1日

こんにちは、もとみんです。

今日は「食戟のソーマ」について趣味爆裂で語ろうと思います! 食戟のソーマについての詳しい内容は、ぜひぜひwikipedia大先生にお尋ね下さいませ♪

 

この記事はアニメ二期放送前に書かれたものです。記事内容や情報もその当時のものとなります。

 

「食戟のソーマ」の二期について

去年春にアニメ一期が終わってから、「これは二期あるのかな?」とドキドキしていたので、念願の二期がやってきて本当に嬉しいです! 絶賛アニマックスで視聴中です。

それでさっき、今更ながらナタリーの記事でこんなのを見つけまして…

 

 

これは原作の附田先生×アニメの米たに監督の対談なんですが、記事によると二期は1クールで終了なんですね。そうとは知らなかったので、この記事でその事実を知った瞬間、なんかもう一気に切なくなりました。

どうりでね!! 展開が早いなぁと思ってたんですよ!!!(;∀;)

一期では「秋の選抜:予選」が二回につき一戦くらいのスピードだったのに、今回は「秋の選抜:本選」だというのにサクッと一回で勝負がつくものだから「え、本選の方が早いってどういうことよ!?」と思っていたんです。

こんなに早く展開するということは、これはもう司瑛士との勝負くらいまで進むんじゃないの!?やったー!楽しみ!!とか勝手に勘違いして喜んでいたのにッ…!

やっぱりスタジエールくらいまでですかね。。

司くん見たかった。。(.;ω;.)

てか三期ないのかな? もはや二期が始まって間もないのに既に三期希望! ホラー映画と同じ手法で、二期ラストで十傑との対面シーンをそっと入れてそれとなく三期につなげるとかそういうオイシイパターンは無いんでしょうか!?

しかし一期の時点で「食戟のソーマ」は円盤の売り上げがあまり良くないといったことも見かけていたし、さすがに厳しいでしょうか…。

わたしは創作ヲタなので、どうしても二次創作とかそっちの観点から考えてしまう癖があるのですが、食戟のソーマってコミックス売上ランキング上位作品だしアニメ化までしているけど、いわゆる「キャラ系のファンブック」って出ていないですよね?

二次創作が盛んな作品って大体「設定資料集」という謎の本が出るし、その他ファンブック的なモノもわんさか出て、あれも買わなきゃこれも買わなきゃ的なムック&グッズスパイラル地獄に陥ります(-ω-;)

でもソーマはそれがないような気がするんですよね。

今見たら、公式レシピブックはあるみたいですね。

 

レシピ本とは、さすがグルメ漫画だけある!

食戟のソーマ 公式レシピブック 遠月学園 勝負の一皿 (ジャンプコミックス)

 

ムック&グッズスパイラル地獄には陥りたくないので嬉しいんですが、一冊くらいはキャラ系のファンブック的な何かを出してほしいなぁなんて思います。

でもきっと女の子キャラのスリーサイズデータを考えるのが大変でしょうね!(笑)

もしかしてもうどっかで公表されてるのかな? 男キャラは誕生日データくらいあれば喜ばれそうですが…!

 

余談:その後、食戟のソーマの公式ファンブックが発売されました! それに先立って、単行本でキャラデータも公表されましたね。

食戟のソーマ ラストファンブック ~creators' specialite~ (ジャンプコミックス)

 

幸平創真は感情移入できない主人公だと思う理由

さきほどのナタリーの記事の件に戻るのですが、附田先生がアニメ化の際に注意したことは「創真が熱血キャラにならないように」ということだそうです。

漫画の主人公って「ダメな人が成長していく」パターンと、「デキる人がさらに上にいく」パターンがありますよね。創真は後者のパターンで、最初から自分に自信があって技術もちゃんと持っているから、正直言って感情移入する隙ってあんまりないんですよね。

それで、附田先生の言葉を見てハッとしたんですよ。それがこれです。

 

『創真は飄々としているキャラで、能力を認めない相手に対しては冷たいキャラ』

 

ああ~そうか、だからか!、と。なんか妙に納得してしまって。

 

わたしの中の「飄々キャラ」って、何でも上手くこなせるレベルの高い人で、コミュニケーション能力も高いものの「来る者拒まず去る者追わず」的なドライな人…っていうイメージなんです。

で、その実、心の奥では誰のことも信用してなくて、核の核の核はすっごくウエットで闇を抱えてるっていう、とてつもない厳しい基準があるんですよ!

だからわたしの中の「飄々キャラ」基準と、創真はちょっと違うんですが…

 

ただ、わたしは「食戟のソーマ」を初めて読んだときからずっと感じていたことがあって、それは『創真って主人公感があまりないな』ってことだったんですよね。

 

どうも、濃くない。

かといって薄いわけでもないんだけど…とにかく濃くない。

 

それは何故なんだろう?って思ってたけど、ようやくその答えが分かりました。それは、創真が飄々キャラだったからですね!

むしろ王道少年漫画だったら、タクミの方が主人公感ありそう(笑)外見が涼しいからそんな感じじゃないけど、彼こそ熱血キャラの典型というか。

創真って仲間のために怒ったするけど、あまりウエットな感じでは感情を出さない。だから、彼が我を忘れて本当に心底怒りを露わにする時ってどんな時だろう?と考えてしまう。いつかそういうエピソードがくれば面白いなと思いますが!

それにしても、「自分が劣っているときは素直にすぐそれを認めて、相手の中に良いなと思うものがあればそれもすぐに認めて取り入れる」っていう部分も、主人公の性格としては特殊じゃないかなあと思ったりするんです。

創真って悔しさとかあまり感じてないふうですもんね(笑)

いや、感じてるんだろうけどそれを顕著に見せないっていうか、単純そうなのに単純じゃないんですよ。その違和感がこう、モゾモゾするというか!

人間やっぱりどこかで、自分がないがしろにされたら悔しかったり、手が届かなければ嫉妬したりと、なにがしか後ろ暗い感情を持っていると思うんです。でも創真はそういうのがまるで感じられない。わたしにとって本当に本当に不思議なキャラです!

でも現実世界と照らし合わせてみると、これってビジネスマンに近いのかもしれません。

感情に振り回されるという「無駄」が無く、常にスキルアップを考え、しっかりとした自己肯定感も持っている。遠月のみんなと一緒に頑張るのも、友達だからどうこうというより、同じ志の仲間だから助け合うという…なんかこれ、起業家のメンタルと同じ気がしてきました(笑)

 

ラストはどうなる!?食戟のソーマの着地点とは?

附田先生曰く、「食戟のソーマ」はアスリートのようにプロを目指す物語らしいです。

ソーマに限らず、いろんな作品について誰かと語るとき、よく「この作品の着地点ってどこなんだろうね?」って話題になるんですよね。最終的にこの作品は何が言いたいのか、何を目的としているのか、という。

ソーマについては、「父を超えることかな?」とか「お店を継ぐことかな?」とか「でも第一席取りたいって言ってたような?」とかいろいろ話してたんですが、『プロを目指す』という言葉を聞くと、目標はもっともっと上なのかなぁという気がしてきますね!

ただでさえデキる主人公だから、遠月十傑の第一席は結構すぐ取れるんだろうなあと思ってましたが、目標が「プロ」となると、最終的に明確な基準なんてないですもんね。基準が無いものを極めるって本当に難しい!

それにしても、歴代第一席同士で食戟してみてほしいな~! そうしたら誰が勝つんだろう!?

 

薊政権というディストピアは現実世界そのもの

ところで漫画のほうの展開についてですが、薊政権のはなしが出てきてからいろいろ考えてしまいました。

ある段から、えりなの父・中村薊が出てきて遠月の方針が変わりました。今までは生徒がそれぞれ創作料理を競い合っていたのに、今度からは中央美食機関が決めた素晴らしい料理を模倣するだけでいいという。正直これを見たとき、ゾッとしたんですよね。

だってこれ、現実世界そのものだと思うんです。

世の中には何だかすごく「こうすることが正しい」と思われているものがあって、みんなも「そうすべきなんだ」と疑いをもたずにその理念に従っている。

そういうものはだいたい「常識」とか「普通は○○すべき」という仮面をかぶっています。だからみんな、自分で考えて決断しているように見えて実はけっこう周囲に洗脳されていたりする。しかもその周囲というのは多数決で出来た人間の集合体、つまり社会や世間という手で触れられないような実態のないものです。

ソーマの世界では、きっと創真がこういう理不尽な状況を切り崩していくんでしょうね!

恥じらいと恐れのない人間って最強です。

恥をかくのが怖いから、あれもこれもそれもどれも気にしてビビりながら生きている。でもよくよく考えればそれって、なんだか馬鹿らしいことですよね。

そう考えると、あ~創真みたいになりたい!!!って思います。たぶん彼は、いろんなことを気にしてビビりながら生きるということはない。

創真はデキる人すぎて感情移入するのは難しいけど、「こういう人になりたいなあ」という気持ちにはさせられます。

ひょっとすると、デキる主人公の効果ってこういう「憧れ」的なものなのかもしれません。

 

ギャグ漫画だと思っていたけど…

食戟のソーマは私にとって半分ギャグ漫画みたいなところがあったので、まさか途中でこんな真面目な気持ちにさせられるとは思いませんでした。薊政権のシリアス展開はかなり意外でしたね!

とりあえず今後の展開に期待したいと思います♪

 

それから伊武崎くんの目の出番が少しでも増えますように!!!

 

ではでは、また!

 

 

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