本日はお日柄もよく。

絵をかいたり気になったことを語ったり妄想したりしています。

あなたは誰から学ぶ?3歳児でも大好きな親より信頼できる相手を選ぶという「信頼」と「学習」の関係

 

こんばんは、もとみんです。
さいきん寝る前に読んでいる本「信頼はなぜ裏切られるのか」が、結構「うわ~!」と思う内容だったので、今回はその一部について書いてみたいと思います。

信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実

信頼はなぜ裏切られるのか―無意識の科学が明かす真実

 

この本の「赤ちゃんは見ている」という章が、個人的に衝撃的で!
赤ちゃんは、生後6か月ですでに母親の感情を読み取るといわれていますよね。そして、この本を読むと3歳の時点ですでに人をジャッジしていることがわかる。子供を見くびったらあかんぜよ!!ってなワケですね。

 

適切な答えを知っている人は誰?

この本の筆者であるノースイースタン大学のデイヴィット・デステノさんには、娘さんがいるそうです。小さい頃は妻にも自分にも分け隔てなく「これはなに?」「どうしてこうなるの?」とイロイロ質問してきたのに、少し大きくなった娘は、ある分野の質問に関しては、自分を素通りして妻を探しにいくようになったのだとか。

なんだか「子供の成長のちょっと寂しい一幕なんだろうなあ」という感傷的な気分にならないでもないですが、これは単に、「妻のほうが的確な答えを知っているから」という判断をした結果ということになります。

たしかに、「女の子のお友達にプレゼントをしたいの。何がいいかな?」への答えは、父親より母親のほうが知っていそうな気がしますよね。もっとも父親が玩具会社のマーケティング担当だったら話も違ってきたかもしれませんが(笑)

「なにいってんだ! パパすごいぞ! 今市場ではこれが売れてるから今後はこんな商品出すんだ! だからいち早くこれを買ってプレゼントすりゃ喜ばれるぞ!」

これくらい言えたら「パパ素敵! 大好き!」ってなりそうですが、その話を翌日娘が学校でした瞬間、社外秘の新商品情報が漏えいしてまさかのコンプライアンス違反とかになったら危険ですね。

 

3歳児は「親しさ」より「能力」で人を見る

心理学者ブルース・フードが行った重力の働きを調べる実験では、「子供は間違いから学べない」ことがわかったそうです。大人であれば軌道修正できますが、その実験では、子供は何度も同じことを繰り返して修正しなかったのだそう。ここからわかったことは、「子供の学習能力は制限されている」ということです。

じゃあ、子供は一体どうやって概念を習得するのか?
幼い子供は何かを知りたい時、自分で調べることが困難なので利用手段が限られます。そこで子供は、他者の意見を取り入れることになります。

しかし他者といってもイロイロいますよね。父親、母親、近所のおじさん、先生、テレビに出ている芸能人、見知らぬ誰か…一体誰の言っていることを信じたらいいの?ということになります。なにしろその人が本当のことを言っているとは限りません。

だまされやすいことは生き残る上で不利になってしまうため、子供はどうにかしてこれを見抜く必要があります。

そこで保育士と幼い子供で実験したところ、子供たちは「いつも親しんでいる保育士」より「能力が高い見知らぬ保育士」のほうを頼ったそうです。自分が好きな保育士のほうが安心して話もできるだろうに、正しい知識をもつ人(実験のため事前にそのように仕組んだもの)を選んだのです。

また、見知らぬ人から何かを学ばなければならないシーンで、相手の実績など判断材料はない場合は、「直前に正しいことを言った人」を信頼するそうです。これは大人でも同じことがいえそうですね。「この人は信用できるかわからない。あ、でもそういえばこの前言っていたことは正しかったな。ということは信用できそう」となるわけですね。

 

信頼においては基本的な親しさより能力が重要

本来、子供は良く知っている親しい指導者を圧倒的に好むそうです。ところが4~5歳になると、親しい保育士と能力のある保育士がいた場合、学習の面ではあっさり親しい保育士を裏切ったのだとか。

また、信頼するための手がかりが何もない状態では、より自分に近い人を信頼するそうです。それは出身地が同じだとか、訛りが同じだとか、そういった些細なものも関係するといいます。

そして個人的に衝撃だった部分はここです。

教える側の能力が学習に最も影響を及ぼすのは、教わる相手を子供が選択するところではなく、教わった知識を子供が保持する実際の能力だろう。

最近の研究によって、子供は、信頼できない人より信頼できる人から話を聞いたときのほうが、同じ情報量でもよく覚えていることが確認されている。

たとえば試験について言えば、知識をどれだけよく覚えていられるかは、勉強量だけではなく、教師への信頼度にも左右されることになる。

 

教師を信頼していると、そのぶん知識を吸収しやすく、長く覚えていられる。

つまり、勉強の出来は、教師への信頼度でかわる。

ここでポイントなのは、「好きな教師」ではないということです。何かを教えてもらうなら、気分よくやりたいし、好きな人からの方がいいよね、と思ってしまいそうですが、実際はそうじゃない。

「コイツいけすかんわ! けど言ってることはわかるし信用できるよな」みたいな人のほうが、何かを教わるには良いということです。

これは逆に考えると、自分が何かを教えたり伝達したり、特定のなにかを表現する(何かを訴えたいなど)際には、好かれることより能力を開示することのほうが効果的だということです。これは読んでいてなんだか唸ってしまいましたね!

 

学習するときは「誰から学ぶか」を見極る

というわけで、まとめとしてはコレです。

信頼 = 親しさ < 能力

自分を助けてくれる気がある人を見抜くだけではなく、”本当に助けてくれる力がある人”を見極めなくてはならない。

学習とは突き詰めると「教えてくれる人を信頼できるかどうか」に行きつく。人間の心は、3歳ごろには、両親を含めて情報提供してくれる相手の信頼度を分類している。

著者は、「特定の子供たちが他の子供たちより高い成績だったら、それはその子たちが生まれつき賢いからではなく、教師の信頼度に対する想定に差があるからかもしれない」と言っています。

 

世の中には「才能」という言葉があって、この言葉はキノコの山とたけのこの里の全面戦争くらい世間で物議を醸し続けています。「才能VS努力」なぞは少年漫画で鉄板で描かれるテーマの一つです。

少年漫画ではだいたい努力派のキャラが感情移入されやすいですが、実は才能派も才能派ゆえの悩みを持ってたりして、ここにもコアファンがつくもんだからさあ大変。おいおい最終的にコレ単なる人気合戦みたくなってない??的な疑問を放ちながら漫画のページをめくる次第です。

それはともかく、なるほど、先生を信頼して学習能力が伸びるなら「くそ!俺だって天才に生まれたかった!(悔し涙)」的なことにはならずに済むのではないか? つまりこれはとても希望に満ちた実験結果やん!と思ったわけです。

しかしそうなると、じゃあ教師(というか何かを教えてくれる指導者全般)ってそんなに信頼できるかな?というところが問題になってきます。「この先生、好感がもてる」ではなく、あくまで「信頼できる」です。ここが難しい!

そもそも世の中には、他者を信頼しやすい人と、信頼しにくい人がいるように思います。信頼されやすい、ではなくて、あくまで能動的な「他者を信用できるか」という、なんかもう根本的な部分のはなしです。

 

愛着スタイルによる「信頼」の違い

そこで、この本でも語られていた「愛着スタイル」のことを少し書いておきたいと思います。愛着スタイルとは幼いころに両親との間で形成されるものです。心理学好きの方なら耳タコ(これって死語かな?)だと思いますが、この愛着スタイルは大人になっても、パートナーや友達関係に影響を及ぼすといわれています。

以下、この本で紹介されていた形で抜粋します。(本によっては「安定」「不安」「回避」になっています)

  • 「安定型」自分の母親のサポートを固く信じている
  • 「回避型」ほったらかしにされた経験から母親が信頼できないことを学んでいる
  • 「アンビバレント型」上記2つの中間。母親は子供の願望に応じられるが、子供がうるさくせがまないとそうしてくれないことがある

 

またしても子供の実験ですが、知らない物体について誰かに聞く実験をしたところ、

  • 安定型→供見知らぬ保育士の答えより母親の答えを2倍多く信じた
  • アンビバレント型→安定型に似ているものの、母親に聞く回数が少ない
  • 回避型→頼れる相手として母親は選ばず、親と同じくらい見知らぬ保育士に聞いた

このような結果になったそうです。

愛着スタイルが「安定型」の人は、パートナーや友達とも適切な関係が作れるといわれます。これはつまり、根底に安心感があるから(何をしても最終的には親が守ってくれる、親から愛されているという感覚)他者を信頼しやすいということですよね。反して、回避型は他者を信頼しづらい。 

ということは、、指導者を信頼する能力そのものに長けているのは愛着スタイルが「安定型」といえそうですよね。安定型の人がなぜ安定型になったかといえば、幼いころに親が適切な愛情を注いでいたからです。

 

愛着スタイル「安定型」は学習しやすいのではないか?

ここでちょっと思い出したのが遺伝の話です。親からの遺伝はおおよそ50%といわれますが、子供の頭の良さに影響があるのは、父親ではなく母親の頭の良さだそうです。

世の中にはものすごく頭がいいひとがいますが、もしかするとそう言う人は、母親が常に愛情を注げる環境にあり、しかも「これってなに?」と聞いたときに正しい知識を与えてくれる人だったのではないでしょうか。それ故に子供から「この人が好き」だけじゃなく「この人は能力のある人だから信頼できる」と思われていたのでは。

その時点でその子供は安定型だと思いますが、そうなると先生のことも信頼しやすいかもしれない。つまり良い連鎖が起こるのではないかな?と思うわけです。

そう考えると、逆にあたる回避型は教師も信頼しづらい気がします。ということは、自分の学習にとってもデメリットになるということです。回避型だったら、まずは愛着スタイルへの対策から始めなきゃいかんのかなあと思った次第です。

なんでこんなことを書いているかというと、たぶん今の自分は回避型だからです。愛着スタイルの詳しい説明を読むかぎり、どうやら昔は違ったみたいなのですが、人間いつどこで変化するかわからないものですね。いや~人生ツライ(´∀`)/

 

好きな人より信頼できる人から学ぼう

そんなわけで、なにかを学習するときは、好きな人より能力的に信頼できる人から学んだほうが身に付きやすいことがわかりました。もしそれでもなかなか定着しないという人がいたら、それはもしかしたら愛着スタイルが関係しているかもしれません。

そんなわけで、個人的にちょっと興味深い話でした!

ではでは、また、、

 

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